狭心症の原因と症状

発作の傾向と症状の分類

発作の傾向には種類があり、労作性狭心症でも、安定性狭心症と不安定狭心症では、発作の傾向が異なります。

 

また、安静時狭心症や冠攣縮性狭心症、器質型狭心症などでも発作の傾向が同じとは言えません。

  • 労作狭心症の場合で注意しなければいけないのは、安定狭心症から不安定狭心症へ悪化する傾向にある点です。発作がある一定の長い周期をもって起きているうちはまだいいのですが、発作の頻度が増して発作の始まる予測がつかなくなってくると、発作の症状も重篤になっていく傾向にあります。
  • 安静時狭心症などは突発性の発作で、いきなり心不全や心筋梗塞に発展して深刻な事態になることがあり、逆に、ある程度軽度な発作の労作性狭心症の方が、比較的原因究明や予防、治療がしやすいようです。

こうした狭心症の症状は、運動や温度変化などによるもの(労作性狭心症)、外的要因無しで起こる狭心症(安静時狭心症)に分けることができます。

 

労作性狭心症の場合は、運動や入浴時、外出時に胸の痛みや動悸息切れをするなど、動脈硬化などの一連の症状が現れてきますが、安静時狭心症は、不整脈や心臓の痙攣収縮が突然起こるか、意識喪失と同時に起こる狭心症で、しかも兆候がほとんど見られない場合があるので病理的な診断が難しいのです。

 

また、狭心症の診断で難しいのは、発作時以外に明確な症状が分からない点です。従って問診では、正確な症状の詳細を伝えることが大切です。診察を受ける場合は、循環器系の専門医で、狭心症のカテーテル検査、運動負荷心筋シンチグラフィーなどに加えて、冠動脈造影検査を受けて確定することになります。